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【ドイツ語「助動詞」】「dürfen」と「müssen」の意味、使い方は?【文法と人称変化】

ドイツ語にも英語のように助動詞があります。

テキストなどでは「話法の助動詞」と呼ばれるものです。

今回はその中でも「dürfen」と「müssen」を比較しながら詳しく解説します。

目次

dürfen」「müssen」の意味とは?

dürfenとは

【許可】「~してもよい」という意味

否定文の時には「~してはいけない」と禁止する意味になる。(「しないでもよい」にはならないので注意)

Roman

実際の会話表現では、疑問文にして「Darf ich ~?/ してもいいですか?」の表現で使われることが多いです。

müssenとは

【必要性】「~しなければならない」という意味

  • 「~に違いない」という意味もある
  • 否定文のときには「~しなくてもよい・する必要がない」という意味になる(「してはいけない」にはならないので注意)
Roman

もちろん「~しなくてもよい・する必要がない」という意味を持つ「brauchen」もよく使います。

müssenは実際の会話表現では、自分に対して「(私は)~しなきゃ!」「(私は)~やらなくちゃいけない」と主語は「私/Ich」で使われることが多いです。

相手に対して「あなたは~しなければならない」と言うと、日本語同様に少し高圧的できついニュアンスになってしまいます。

自分ではなく相手に必要性を伝えるときには、今回のmüssenではなく「sollten / ~した方がいい」を使った方がニュアンスが柔らかくなり自然です。
他にも「können」の接続法第2式「könnten/~したらどう?」を使えば軽くアドバイスもできます。

例文で比較

  • Du musst mehr arbeiten.(あなたはもっと働かなければならないよ)
  • Du solltest mehr arbeiten.(あなたはもっと働いた方がいいよ)
  • Du könntest mehr arbeiten.(もっと働いたらどう?)

どう使う?「dürfen」「müssen」の使い方

語順

「話法の助動詞」の語順は、全て同じです。

主語など+ 助動詞(主語により変化)+ …(文末に)動詞の原形

例:Ich muss gehen.

(私は行かなければならない)

  • muss」は、助動詞müssen」が変化したものです。
  • müssen」は主語によって変化していますが、動詞の「gehen/行く」は原形のまま文末に置かれています。ドイツ語の動詞原形は、語尾が必ず「-en」で終わります。

語順の詳しい解説はこちら

人称変化・活用一覧表

ドイツ語の動詞は、主語によって形を変えて使うのが特徴です。(これを人称変化、または一覧表という)

今回のdürfen」と「müssenもすべて形を変えて使います。

dürfenの人称変化一覧表

Ich

darf

1人称

あなた

Du

darfst

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

darf

3人称

私たち

Wir

dürfen

1人称複数

あなたたち

Ihr

dürft

2人称複数

彼ら・彼女ら

Sie

dürfen

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

dürfen

2人称敬称

müssenの人称変化一覧表

Ich

muss

1人称

あなた

Du

musst

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

muss

3人称

私たち

Wir

müssen

1人称の複数

あなたたち

Ihr

müsst

2人称の複数

彼ら・彼女ら

Sie

müssen

3人称の複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

müssen

1人称の敬称

例文で感覚を掴もう!

語順や人称変化を、例文でみてみましょう

肯定文

Ihr dürft ruhig nach Hause gehen.

(あなたたちは家に帰っていいですよ)


Sie müssen das Medikament hier einnehmen.

(あなたはこの薬を飲まなければいけません)


Er muss krank sein.

(彼は病気に違いないよ)

  • müssenには、「違いない」という意味もあります!

疑問文

助動詞を先頭に「助動詞+主語+…(文末に)動詞の原形」の順に置く

Dürfen wir hier parken?

(私たちはここに駐車してもいいですか?)


Darf er nach Hause gehen?

(彼は家に帰ってもいいですか?)


Musst du heute Deutsch lernen?

(あなたは今日、ドイツ語を勉強しなければいけないの?)

否定文

  • 動詞・形容詞・名詞の否定には「nicht」
  • 「ein」の付く名詞、無冠詞の否定には「kein-」

基本的には、それぞれ否定する語の前に置く

ドイツ語の否定には「nicht」と「kein」の2種類があり、使い分けが必要です。


 Man darf die Fenster hier nicht öffnen.

(ここの窓は開けてはいけません)

  • 「Man」はここでは「一般的に」という意味になり、三人称単数の変化になります。

Du musst die Fenster hier nicht aufmachen.

(窓は開けなくていいよ)

dürfen」と「müssen」の否定形の違い

助動詞の「dürfen」と「müssen」の否定形は少し間違いやすいので整理します。

肯定文

否定文

dürfen

してもよい

してはいけない(禁止)

müssen

しなければならない

しなくてもよい・する必要はない

例文問題

ここまでの解説を参考に、以下の文をドイツ語に訳してみましょう

問1

あなたはもっとドイツ語を勉強しなければならないよ

問2

このケーキを食べてもいいですか?

問3

あなたは彼女に会ってはいけない

問4

あなたは彼女に会わなくていいよ

解答

問1

Du musst mehr Deutsch lernen.

(あなたはもっとドイツ語を勉強しなければならないよ)

問2

Darf ich den Kuchen hier essen?

(このケーキを食べてもいいですか?)

問3

Du darfst dich nicht mit ihr treffen.

(あなたは彼女に会ってはいけない)

問4

Du musst dich nicht mir ihr treffen.

(あなたは彼女に会わなくていいよ)

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