【ドイツ語初級・中級以上向け】ゲーテ試験参考書【独学】
ドイツ留学や移住の際にも必要になることの多いゲーテ資格・試験と、勉強に使えるテキスト(教科書)と問題集についてまとめました。
そもそもゲーテ試験とは?
ドイツ語の検定試験で、国際的にドイツ語能力を証明できる資格です。
A1レベルが入門レベルで、A2、B1、B2、C1、C2とレベルアップしていきます。
ゲーテ試験と独検の違い
① 国際的にドイツ語能力を証明できる資格かどうか
ゲーテ試験は、世界共通のドイツ語資格を証明できる試験です。そのため、ドイツ語圏でも「これだけドイツ語ができます」という証明になるので、ドイツ留学や移住などの際には多くの場合、「ゲーテ資格A1レベル以上」などのように証明が求められます。
それに対して独検(ドイツ語技能検定試験)は、日本におけるドイツ語能力のレベルを証明する試験です。つまりドイツ語圏では多くの場合、正式な証明としては使えない場合が多いです。
英語で例えるなら、英検は独検、ゲーテ試験はTOEFLのような立ち位置ですね
ドイツの大学に入学をする際に、どのくらいのレベルが必要なのかを大学別にまとめられたのがこちらの記事です。(外部リンク)
② 試験内容の違い
ゲーテ試験の場合
読む・書く・聞く・話す(いわゆる4技能全て)を一番初めのA1レベルから求められます。
読み書きだけでなく、2人1組でテーマに沿って話をしたり、自己紹介をしたりと「ドイツ語で会話ができるか」も求められます。
ゲーテ試験の実施日や開催場所についてはこちら(外部リンク)
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/sta/tok/prf.html
独検の場合
2級までは読む・書く・聞くだけの試験です。準1級から「話す/スピーキング」試験が入ります。
独検の実施日や開催場所についてはこちら(外部リンク)
https://www.dokken.or.jp/
③ カリキュラムの違い
ゲーテ試験は、天気の言い方や、道案内、100以上の大きい数字の言い方など、実際の会話で使うような表現を使いながら、文法に少しずつ触れていくというアプローチです。
それに対して独検は、例えば「天気の言い方」として教科書に登場することはあまりなく、代わりに「esの用法」「非人称動詞」として、人物以外の主語の使い方を学んでいきます。
独検は、文法を学び、そこから「こんな表現ができる」と学んでいく流れが多いです。
ゲーテは一番初めのレベルA1から「話せるかどうか」を試験で問われるのが大きな違いですね。
そのためカリキュラムも、話せることを目的とするように組まれているので、文法としてみれば難しい接続法第二式などもA1レベルでフレーズとして使えるように登場することがあります。
ゲーテ試験を独学で!こう勉強するのがおすすめ
オススメはフーバー社のシュリッテかメンシェンです。
メンシェン、シュリッテはドイツの出版社フーバーが販売している、ゲーテ試験対策用の参考書と問題集です。
メンシェン、シュリッテ共に、リスニングの動画問題も付いていますので、「読む・書く・聞く」が鍛えられます。
私も実際の講義で、フーバー社のテキストを使うことが多いです。
ただし、シュリッテ・メンシェンには日本語や英語で書かれた解説は無いので、文法を理解するときに独学だと難しい部分があります。
そこを補うために、日本語で書かれたドイツ語参考書も1冊持っておくと便利です。
メンシェン・シュリッテで勉強を進めながら、この文法はどうしてこうなるのか?と疑問に思ったら日本語の参考書で深く文法を理解する。つまり、
ネイティブ表現やドイツ語にメンシェン・シュリッテで慣れながら、日本語で補足解説が必要な深い文法理解は日本語の参考書で補うイメージです。
おすすめのゲーテ試験 参考書・問題集
Schritte
Schritteは、教科書と問題集が一冊になっています。
問題集もセットになっているので、コンパクトにまとまっているような印象がありますが、相当分厚いので、外出して持ち歩くのは少し大変という生徒さんの声があります。
A1.1は7課に分かれてるので(MenschenはA1.1レベルが12課に分かれている)、各課が少し長く感じるという印象もありますが、進行のバランスがよく取れているので、急に難しくなったと思うことはあまりありません。
内容としてはSchritteの方が取り組みやすいです。
⇩A1-1テキスト&問題集
⇩A1-2テキスト&問題集
Menschen
Menschenは、教科書と問題集がセットになっていません。
外出勉強には必要な教科書・問題集をそれぞれ持ち歩きやすい便利さもありますし、A1.1レベルが細かく12課に分かれているので、早い段階で「一個終わった」という達成感が湧いてきます。
Schritteよりペアワークとグループワークが多いので、もう少しコミュニケーション的なアプローチが強く、独学にはハードルが高い部分もあります。
会話アプローチになっているので、こちらの方がコミュニケーション力は付くと思います。
⇩A1-1テキスト
⇩A1-1問題集
⇩A1-2テキスト
⇩A1-2問題集
ゲーテ試験自体はA1、A2、B1…とレベルアップしていきますが、参考書はA1-1、A1-2、A2-1、A2-2…と細かく分かれています。