【ドイツ語「前置詞nach」】使い分け・使い方まとめ解説
ドイツ語の前置詞には色々な意味があります。
今回はゲーテA1レベル(初級レベル)で登場する「nach」の使い方のまとめです。
「nach」を、時間的に使うときと空間的に使うときに分けて詳しく解説します。
時間的な使い方
【順番】を伝える
Bitte, nach Ihnen!
(お先にどうぞ)
Nach der Harajuku-Station hält der Zug in Shibuya.
(原宿駅の次に渋谷駅に停まります)
【~の後】を伝える
具体例
- Nach der Prüfung habe ich mich mit ihm getroffen.
(試験の後に彼と会いました)
- Es ist Viertel nach drei.
(3時15分)
- nach dem Essen
(食後に)
inにも「~後」という意味があります
空間的な使い方
【国・都市】nachを使う具体例
例文
- Ich gehe nach Mainz.
(マインツへ行く)
- Nächstes Jahr gehe ich nach Deutschland.
(来年、ドイツへ行く)
国・都市には基本、冠詞をつけません
例外のポイント
国・都市には基本、冠詞をつけませんが例外があります。
スイス・アメリカなどは例外で「in+冠詞」を使います。
(スイス・アメリカは、方向・移動でもはnachは使いません)
例①:Ich gehe in die Schweiz.
(私はスイスへ行きます)
例②:Er geht in die USA.
(彼はアメリカへ行きます)
【家】nachを使う具体例
ポイント
語尾に「e」を付けて「Hause」にする。
- Er geht nach Hause.
(彼は家へ行きます)
- Ich muss sofort nach Hause gehen.
(私はすぐに家に帰らなければならない)
「nach Hause」はよく使う表現なので、このまま覚えのるがおすすめです。
【方角】nachを使う具体例
例文
- Die Vögel fliegen nach oben in den Himmel.
(鳥たちは、上空へ飛びます)
- An der nächsten Kreuzung müssen wir nach rechts abbiegen.
(次の交差点で右に曲がります)
- Ich gehe nach unten in den Keller.
(下の地下室に行きます)
- Das Tiefdruckgebiet zieht langsam weiter nach Osten.
(低気圧は、ゆっくりと東へ進んでいます)
例外!南・北への方角
南と北は、前置詞を変えると文のニュアンスが少し変わります。
- nach→ただの方向を表す
- in den→暖かい地域・北欧
- Die Vögel fliegen nach Süden.
(鳥たちは、南へ行きます)
ただ単に、「南の方角へ飛んでいる」というニュアンスになる
- Die Vögel fliegen in den Süden.
(鳥たちは、南へ行きます)
「暖かい南の地域を目指して飛んでいる」というニュアンスになる
- Wir fahren nach Norden.
(私は北へ行きます)
「nach Norden」だと、単純に北への方角を表す
- Wir fahren in den Norden.
(私は北欧へ行きます)
「in den Norden」だと、北への方角よりも北欧の地域を指すニュアンスが強い