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【ドイツ語の前置詞「場所・方向」】イメージで覚える!3・4格支配の使い方【具体的な使う場所付き】

イメージ付 ドイツ語前置詞

ドイツ語の前置詞には、たくさんの種類と意味があります。

例えば前置詞「in」で時間を表すと「~後」という意味ですが、場所を表すときには「中に、中へ」という意味になります。

このように1つの前置詞をとっても、使い方や意味は色々あります。

そこで今回は、「場所・方向」を表すときに使う前置詞を、イメージイラストと具体例を使って紹介します。

目次

場所・方向を表す 前置詞一覧

  1. vor→前に
  2. hinter→後ろに
  3. neben→横に
  4. zwischen→間に
  5. unter→下に
  6. in→中に
  7. auf→上に
  8. über→上方
  9. an→接して・際に
ドイツ語3・4格支配の前置詞イメージ

場所・方向を表す前置詞とは?

場所なら3格支配、方向・移動なら4格支配

ドイツ語の前置詞には、「格支配」というものがあります。

 「場所なら3格支配」「方向・移動なら4格支配」と使い分けます。

「in(~の中)」という前置詞を使って、実際に使い分けをみてみましょう。

例文で比較
  1. Er ist in der Schule.(彼は学校にいる)
  2. Er geht in die Schule(彼は学校へ行く)

①は場所を表している→3格支配

  • Schule→学校は女性名詞
  • 「学校」なので→場所

したがって、ここでの冠詞は3格女性名詞の「der」となる。

②は方向を表している→4格支配

  • Schule→学校は女性名詞
  • 「学校」なので→方向・移動

したがって、ここでの冠詞は4格女性名詞の「die」となる。

さらに詳しい解説はこちら

【vor】前に、前へ

ドイツ語3・4格支配前置詞イメージ

【前に】3格と使う

Die Katze sitzt vor dem Paket.

(猫が段ボールの前に座っている)


Die Post ist vor dem Rathaus.

(市庁舎の前に郵便局があります)

【前へ】4格と使う

Die Katze geht vors Paket.

(猫が段ボールの前へ行く)

※vorsは、融合形です。


Ich stelle das Sofa vors Fenster.

(窓の前にソファーを置きます)

【hinter】後ろに、後ろへ

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ

【後ろに】3格と使う

Die Katze sitzt hinter dem Paket.

(猫が段ボールの後ろに座っている)


Sie spielen hinter dem Sofa.

(彼らはソファーの後ろで遊ぶ)

【後ろへ】4格と使う

Die Katze geht hinter das Paket.

(猫が段ボールの後ろへ行く)


Die Tasche fällt hinter den Stuhl.

(かばんが椅子の後ろに落ちる)

【neben】隣に、隣へ

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ (1)

【隣に】3格と使う

Die Katze sitzt neben dem Paket.

(猫が段ボールの隣りに座っている)


Das Rathaus liegt neben dem Bahnhof.

(駅の隣に市庁舎があります)


Ich lerne neben ihm.

(私は彼と並んで勉強する)

「ihm」は人称代名詞です

【隣へ】4格と使う

Die Katze geht neben das Paket.

(猫が段ボールの隣へ行く)


Der Hund geht neben die Katze.

(犬が猫の隣りへ行く)

【zwischen】間に、間へ 

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ

【間に】3格と使う

Die Katze sitzt zwischen den Paketen.

(猫が段ボールの間に座っている)


Das Buch liegt zwischen dem Regal und dem Bett.

(本が棚とベッドの間にあります)

【間へ】4格と使う

Die Katze geht zwischen die Pakete.

(猫が段ボールの間へ行く)


Ich stelle das Buch zwischen die anderen Bücher.  

(その本を、他の本の間へ置く)

【in】中に、中へ

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ

「in」を使う具体的な場所

  • 屋内のお店や場所(レストラン・学校、映画館など、屋根・壁のある屋内)
  • 国・都市
  • ベッド(「ベッドの上で寝る」ではなく、「ベッドの中で寝る」といいます)
  • 屋内駐車場
  • 通りの名前 (通りを歩くならauf)
  • 山(山脈)
    など

「in」のポイント

屋根・壁のある屋内の場所

場所を伝えるときに、前置詞で「in」を使うか迷ったら「屋根・壁があるかどうか」が1つの判断材料になります。

上記の例でも書いたように、レストランや学校などは屋根・壁のある屋内なので「in」を使います。

しかし、例えば市場や屋外駐車場などは「屋根・壁のある屋内の場所」ではないので「in」は使いません(「auf」を使います)

また、例外の場所もあります。

例外の場所の解説はこちら

山の前置詞

山は、山脈か、山(単体)を指すかで前置詞が異なります。

例えば、

  • アルプス山脈へ行くというとき前置詞は「in」
  • 「富士山」や「エベレスト」など、具体的な山の名詞を使う場合「auf(上)」

と使い分けます。

inを使う場合は連なっている山脈を指し、aufを使う場合は山脈の中からさらに具体的な山を指す場合に使います。

Roman

富士山は山脈のない山なので、前置詞はいつもaufになりますね。

【中に】3格と使う

Die Katze sitzt im Paket.

(猫が段ボールの中に座っている)

※imは、融合形です。


Der Kuchen liegt in der Tasche.

(ケースがかばんの中にあります)

【中へ】4格と使う

Die Katze geht ins Paket.

(猫が段ボールの中へ行く)

※insは、融合形です。


Wir gehen ins Kino.

(私たちは、映画館へ行く)

【auf】上に、上へ

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ

「auf」を使う具体的な場所

  • トイレ
  • 屋外駐車場
  • 市場
  • 田舎
  • 机の上
    など

「auf」のポイント

上面で接触している状態の「上」

トイレ

トイレの前置詞で間違えて「in」を使ってしまうと、「便器の中に入る」というニュアンスで伝わってしまうので使い分けは注意しましょう。

屋外駐車場

駐車場は、屋外駐車場か屋内駐車場かで、前置詞が異なります。

使い分けは「屋根・壁があるか、ないか」です。

  • 屋外駐車場(青空駐車場)→auf(駐車場の上の停める)
  • 屋内駐車場→in(駐車場の中に停める)
Roman

ちなみに…
「駅構内」「駅舎」で使う時は「in」または「auf」が使えます。
ほとんどの駅は屋内に入るので「in」を使いたくなりますが、昔のプラットフォームしかなかった頃の駅の名残で「auf(上に・上へ)」も使います。

【上に】3格と使う

Die Katze sitz auf dem Paket.

(猫が段ボールの上に座っている)


Ich habe das Smartphone auf dem Tisch vergessen.

(机の上にスマホを忘れました)

【上へ】4格と使う

Die Katze geht auf das Paket.

(猫が段ボールの上へ行く)


Ich fahre auf den Parkplatz und parke das Auto dort.

(屋外駐車場に車を停めます)

【über】上方に、上方へ

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ

「über」のポイント

上面から離れている上の方、接していない上の方

Roman

上面に接してればauf、接していない上方はüber、と使い分けます。

【上方に】3格と使う

Der Vogel ist über dem Paket.

(鳥が段ボールの上方にいる)


Über dem Bett hängt ein Foto.

(ベットの上方に写真が貼ってあります)


Wir wohnen über ihm

(私たちは彼の上の階の部屋に住んでいる)

【上方へ】4格と使う

Die Katze springt übers Paket. 

(猫が段ボールの上へジャンプする)

※übersは、融合形です。


Ich hänge das Bild übers Bett.

(絵をベットの上方にかけます)

【unter】下に、下へ

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ

「unter」のポイント

物に接していても・いなくても使える

Roman

auf(上)・über(上方)とは違い、unterは物に接していても・いなくても使えます。

【下に】3格と使う

Die Katze liegt unter dem Auto

(猫が車の下にいる)


Der Stift liegt unter dem Tisch.

(机の下にペンがある)

【下へ】4格と使う

Die Katze geht unter das Auto.

(猫が車の下へ行く)


Der Ball ist unter das Bett gerollt.

(ボールがベットの下に転がった)

【an】接して・際に

ドイツ語3・4格支配前置詞のイメージ

「an」を使う具体的な場所

  • 信号
  • バス停
  • ドライブスルー
  • キオスク(店内に入らず、カウンター越しに買い物をするので「an」)
  • カウンターの席
  • 駅前 
    など

「an」のポイント

  1. 「接している状態」のときに使う
  2. 中に入らず、近づいているときに使う

例えば、「絵を壁にかける」は、絵が壁に接してる状態なので「an」を使います。

実際の会話では、①「接している状態」よりも、②「中に入らず、近づいているときに使う」の使い方の方が多いです。

Roman

「中に入らず、近づいている状態」は、少し曖昧なので、上記に記した実際に「an」を使う具体的な場所を覚えるのがオススメです。

【接して・際に】3格と使う

 Die Katze lehnt sich am Paket an.

(猫が段ボールに寄りかかっている)

※amは、融合形です。


Das Bild hängt an der Wand.

(壁に絵が掛かっている)


Ich warte auf sie am Bahnhof.

(彼女を駅前で待っています)

【接して・際へ】4格と使う

Die Katze lehnt sich ans Paket. 

(猫が段ボールに寄りかかる)

※ansは融合形です。


Das Mann geht an die Ampel und wartet dort.

(男が信号に行って待っている)

融合系の前置詞 

前置詞の中には、最初から前置詞と冠詞がセットになり、

省略した1語に形に変えて使うものがあります。

これを融合形といいます。

融合系

前置詞と定冠詞

意味

am

an dem

~のきわ

ans

an das

~のきわ

im

in dem

~の中

ins

in das

~の中

Roman

an/inは、会話でも文章でも、ほぼ100%融合形が使われます。
(例えば、論文などでもan/inは融合形を使います)

しかし、an/in以外は融合すると「話し言葉」なニュアンスになります。
そのため、an/in以外の融合形は使っても・使わなくても、どちらでも大丈夫です。

an/in以外の融合形

融合系

前置詞と定冠詞

意味

aufs

auf das

~の上

übers

über das

~の上方

vors

vor das

~の前

unters

unter das

~の下

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