【ドイツ語「過去形」】いつ使う?現在完了との違い、使い分けは?【文法と作り方】

ドイツ語 過去形の解説 文法初級 独検3級レベル

ドイツ語には過去のことを伝える方法として「過去形」と「現在完了」があります。この2つはどのように使いわけるのでしょうか。

今回は「過去形」について詳しく解説します

 

【現在完了と過去形】使い分けと違い

使い分け

  1. 過去のことを会話で伝えるときは、基本的に現在完了(例外あり)
  2. 物語や新聞などの書き言葉、は過去形

 

過去のことを会話で伝えるときは、基本的に現在完了を使います。

 

しかし動詞によっては、会話でも「過去形」を使う例外の動詞があります。

ここが、今回のポイントです。

 

【現在完了・過去形】違い

  • 現在完了:habenとseinの2種類があり、過去分詞を使う。
  • 過去形:動詞自体を過去形にして使う。

 

図にまとめると、以下のようになります。

過去形説明図②

 

いつ使う?過去形を使うとき

  • 一部の動詞は会話でも、現在完了ではなく「過去形」を使った方が自然
  • 新聞や物語の書き言葉は「過去形」を使う

 

会話でも「過去形」を使った方が自然な動詞 一覧

会話の場合は基本的に現在完了を使いますが、

一部の動詞は会話でも「過去形」を使った方が自然です。

  • 助動詞(können,wollen,müssenなど)
  • sein(ある・いる)
  • haben(持っている)
  • wissen, kennen(知っている
  • denken, meinen, finden (思う)
  • geben(ある)
  • gehen(行く)→例外:seinの過去形を使う

など

これらの動詞を会話で使うときは、現在完了ではなく「過去形」を使った方が自然です。

 

クロネコさん

ちなみに…

上記の一覧は過去形を使った方が自然ですが、実際の会話では現在完了を使う人もいて個人差もあります。

  • 助動詞・findenは必ず過去形
  • sein・haben・gehenは過去形を使う人が多い

書き言葉は「過去形」を使う

新聞や物語などの書き言葉は、動詞に関係なくすべて「過去形」を使います。

 

【助動詞と過去形】使い方

助動詞を使って過去のことを伝えるときは、現在完了ではなく過去形を使います。

例:「できた」「しなければならなかった」など

 

語順

主語など助動詞の過去形(主語により変化)(文末に)動詞の原形

例:Ich konnte mich mit ihr treffen.

(私は彼女に会うことができました)

助動詞の過去形一覧

助動詞の過去形人称変化一覧はこちらを参考にしてください。

 

例文

Wir wollten uns mit Herrn Müller treffen.

(私たちはミューラーさんに会いたかったです)


Wolltest du auch dorthin gehen?

(あなたも行きたかったの?)


Er konnte die Prüfung nicht schaffen.

(彼は試験ができませんでした)


Ich mochte meine Arbeit nicht.

(私は仕事が好きではありませんでした)

 

【seinと過去形】使い方

seinの過去形は、状態の過去形、つまり形容詞を過去形で伝えるときと、

例外で「行った」を伝えるときに使います。

(seinは他の動詞とは一緒に使えません)

例:「疲れていた」「かわいかった」など。

 

語順

主語など+ sein過去形(主語により変化)+形容詞・副詞

例:Ich war müde.

(私は疲れていました)

 

[seinの過去形] 人称変化一覧

seinの過去形は主語によって変化します

ドイツ語の動詞は、主語によって形を変えて使うのが特徴です(これを人称変化という)

 

Ich

war

1人称

あなた

Du

warst

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

war

3人称

それ

Es

war

3人称

これ

Das

war

3人称

私たち

Wir

waren

1人称複数

あなたたち

Ihr

wart

2人称複数

彼・彼女ら

Sie

waren

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

waren

2人称の敬称

 

 

例文

Sie war wirklich süß.

(彼女は本当にかわいかったです)


Waren Sie früher mal als Arzt tätig?

(あなた(敬称)は、医者でしたか?)

 

gehenと過去形】使い方

「(過去に)~へ行った」は、例外で「seinの過去形」を使うのが自然です。

 

例えば、「去年、ドイツへ行きました」という文は、現在完了でも作れますし文法的には間違っていません。

しかし、多くのネイティブは「seinの過去形」を使います。

現在完了を使った場合:Letztes Jahr bin ich nach Deutschland gegangen(去年、ドイツへ行きました)

過去形を使った場合:Letztes Jahr war ich in Deutschland.(去年、ドイツへ行きました)

 「war」が「seinの過去形」です。

 

例文

Sie waren letztes Jahr in Deutschland.

(彼らは昨日、マンハイムへ行きました)


Wo warst du gestern?

(昨日、どこにいたの?)


Ich war im Sommer nicht in Deutschland.

(私は夏に、ドイツへ行きませんでした)

 

 

【habenと過去形】使い方

habenの過去形」は「持っていた」を伝えるときに使います。

現在完了も同じ「haben」ですが、haben自体を過去形にするかどうかで意味が異なります。

 

例:「そのスマホを持っていた」「空腹だった」など

 

語順

主語など+ haben過去形(主語により変化)+名詞 

例:Ich hatte das Smartphone.

(私はそのスマホを持っていました)

 

[habenの過去形] 人称変化一覧

例のごとく、主語によって変化します。

Ich

hatte

1人称

あなた

Du

hattest

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

hatte

3人称

私たち

Wir

hatten

1人称複数

あなたたち

Ihr

hattet

2人称複数

彼・彼女ら

Sie

hatten

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

hatten

2人称の敬称

 

例文

Ich hatte Hunger.

(私は空腹でした)


Hatte er Durst?

(彼はのどが渇いていましたか?)


Er hatte kein Geld.

(彼はお金を持っていませんでした)

 

【wissen・kennen(知っている)と過去形】使い方

wissen」「kennen」の過去表現「知っていた」は、現在完了ではなく過去形を使います。

例:「この本を知っていた」「彼女の番号を知っていた」など

 

語順

  • 主語など+ wissen過去形(主語により変化)+名詞、副文など
  • 主語など+ kennen過去形(主語により変化)+名詞など

 

例:Ich kannte das Buch.

(私はこの本を知っていました)

 

[wissenの過去形] 人称変化一覧

例のごとく、主語によって変化します。

Ich

wusste

1人称

あなた

Du

wusstest

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

wusste

3人称

私たち

Wir

wussten

1人称複数

あなたたち

Ihr

wusstet

2人称複数

彼・彼女ら

Sie

wussten

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

wussten

2人称の敬称

 

[kennenの過去形] 人称変化一覧

Ich

kannte

1人称

あなた

Du

kanntest

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

kannte

3人称

私たち

Wir

kannten

1人称複数

あなたたち

Ihr

kanntet

2人称複数

彼・彼女ら

Sie

kannten

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

kannten

2人称の敬称

 

例文

Sie wußte, was gestern war.

(彼女は昨日のことを知っていました)


Kannte er sie? 

(彼は彼女のことを知っていましたか?)


Er kannte sie nicht. 

(彼は彼女を知らなかったです)

 

【gebenと過去形】使い方

gebenには「与える」「ある」という意味がありますが、過去形を使うのは「ある」という意味で使うときです。

例文でみてみましょう。

①Gab es Probleme?

(何か問題ありましたか?)

  • 「ある」の意味でgebenを使っている→過去形

 

②Ich habe ihm Geld gegeben.

(私はお金を彼に与える)

  • 「与える」の意味でgebenを使っている→現在完了

 

書き言葉と過去形

新聞・作文・論文・物語などで過去のことを書くときは、動詞に関係なくすべて「過去形」を使います。

 

例文で比較

  • 会話で過去を伝えるとき(現在完了)

Ich habe Fußball gespielt.(サッカーをしました)

Ich habe Deutsch gelernt.(私はドイツ語を勉強しました)

 

  • 論文・物語など、書き言葉で過去を伝えるとき(過去形)

Ich spielte Fußball.(サッカーをしました)

Ich lernte Deutsch.私はドイツ語を勉強しました

 

書き言葉の場合、このように動詞自体を過去形にして使います。

新聞・論文などで使われる文法で、日常会話ではほぼ使いません。

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