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【ドイツ語「現在完了haben/sein」】過去形との違いは?使い分けは?【文法と作り方】

ドイツ語 sein.haben現在完了の使い方

ドイツ語には過去のことを伝える方法として「過去形」と「現在完了」があります。

この2つはどのように使い分けるのでしょうか。

詳しく解説します。

目次

いつ使う?「現在完了」と「過去形」の使い分けと違い

  1. 過去のことを会話で伝えるときは、基本的に現在完了(例外あり)
  2. 物語や新聞などの書き言葉は過去形

過去のことを会話で伝えるときは、基本的に現在完了を使います。

しかし例外で会話でも「過去形」を使う動詞があります。

現在完了説明図(1)

会話で「過去形」を使う主な動詞一覧

  1. 「助動詞(können,wollen,müssenなど)」
  2. 「sein/ある・いる」
  3. 「haben/持っている」
  4. 「wissen,kennen/知っている」
  5. 「denken, meinen, finden/思う]
  6. 「gehen/行く」→例外:seinの過去形を使う
    など

以上の動詞を会話で使うときは、現在完了ではなく「過去形」を使った方自然です

過去形の解説はこちら

どう使う?会話で使う「現在完了」の作り方

現在完了には「haben」と「sein」の2つのタイプがあり、使い分けが必要です。

haben」と「sein」の使い分け

現在完了で「haben使うか「sein」を使うかの使い分けは、一緒に使う動詞によります。

「haben」を使う動詞「sein」を使う動詞
ほとんどの動詞はhabenを使う① 場所の移動を表す動詞
② ~になる、起き上がるなどの状態の変化を表す動詞(werden、auf|stehenなど)

過去の表現の使い分けを図にまとめると、以下のようになります。

現在完了説明図2

「seinの現在完了」が必要な主な動詞一覧

場所の移動を表す動詞

原形

過去分詞

意味

fliegen

geflogen

飛ぶ

laufen

gelaufen

走る・歩く

steigen

gestiegen

のぼる・上がる

los|gehen

los|gegangen

出発する

ab|fahren

ab|gefahren

車・電車で出発する

los|fahren

los|gefahren

車・電車で出発する

ab|fliegen

ab|geflogen

飛行機で出発

los|fliegen

los|geflogen

飛行機で出発

ab|reisen

ab|gereist

旅行に出発

an|kommen

an|gekommen

到着する

gehen

gegangen

行く

fahren

gefahren

乗り物で行く

kommen

gekommen

来る

など

  • ※「los|gehen」などで入っている縦線は、分離動詞という文法で使うものです

状態の変化を表す動詞

原形

過去分詞

意味

werden

geworden

~になる

gebären

geboren

生まれた

sterben

gestorben

死ぬ

wachsen

gewachsen

育つ

auf|stehen

auf|gestanden

起床する・立ち上がる

など

例外でsein現在完了を使う動詞

原形

過去分詞

意味

bleiben

geblieben

とどまる

語順

haben現在完了

主語など + haben(主語により変化)+ …(文末に)過去分詞

例:Ich habe ihn getroffen.

(私は彼に会いました)

sein現在完了

主語など + sein(主語により変化)+ …(文末に)過去分詞

例:Ich bin Ingenieur geworden.

(私はエンジニアになりました)

過去分詞の作り方

過去分詞は3パターンあります。

パターン1:「ge_t」型

例:lernen(学ぶ) →gelernt

頭に「ge」を付けて、最後の「en」→「t」に変えます。

パターン2:「ge_en」型

例:geben(与える)→gegeben

頭に「ge」を付けて、最後の「en」は変わりません。

パターン3:例外的に変化型

例:treffen(会う)→getroffen

例:studieren(大学で学ぶ)→studiert

頭に「ge」がつかないものもあります。

このように例外変化の過去分詞は、動詞によって変化の仕方がそれぞれ異なります。

どの動詞が、どのパターンに該当するかは一つずつ覚えるしかありません。

Roman

過去分詞パターンはあくまでも参考として、
自分がよく使う・使いたい動詞から覚えていくと楽しく覚えられると思います。

haben」「sein」人称変化一覧

ドイツ語の動詞は、主語によって形を変えて使うのが特徴です。(これを人称変化、または活用という)

どのように変わるのか、一覧をみてみましょう。

「haben」の人称変化一覧表

Ich

habe

1人称

あなた

Du

hast

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

hat

3人称

それ

Es

hat

3人称

私たち

Wir

haben

1人称の複数

あなたたち

Ihr

habt

2人称の複数

彼ら・彼女ら

Sie

haben

3人の複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

haben

2人称の敬称

sein」の人称変化一覧表

Ich

bin

1人称

あなた

Du

bist

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

ist

3人称

私たち

Wir

sind

1人称複数

あなたたち

Ihr

seid

2人称複数

彼ら・彼女ら

Sie

sind

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

sind

2人称の敬称

例文で感覚を掴もう!

文によって「habenの現在完了」か「seinの現在完了」どちらを使うかに注目して、例文をみてみましょう。 

肯定文

Ich habe Deutsch gelernt.

(私はドイツ語を勉強しました)


Es hat Spaß gemacht.

(それは楽しかったです)


Sie hat Wirtschaft an der Universität studiert.

(彼女は大学で経済を専攻しました)


Ich bin Ingenieur geworden.

(私はエンジニアになりました)


Sie sind gestern nach Amerika losgeflogen. 

(彼らは昨日、アメリカへ出発しました)

Roman

飛行機という単語がなくても、飛行機移動が必要と思われる場合は「abgeflogen」「losgeflogen」の「飛行機で出発する」を使えます。


Im letzten Sommer bin ich nach Deutschland gegangen. 

(去年の夏、私はドイツへ行きました)

Roman

この文は、上記のようなsein現在完了でも伝わりますし文法的には間違っていませんが、「(過去に)~へ行った」を会話で言う場合は
過去形で伝えた方が自然です。
過去形だと「Im letzten Sommer war ich in Deutschland.」となります。

疑問文

「haben/sein+主語」の順に置く

Haben Sie schon gefrühstückt?

(あなた(敬称)は、もう朝食を食べましたか?)

Ja, habe ich schon.

(はい、もう食べました)

Nein, habe ich noch nicht.

(いいえ、まだです)


 Bist du zu Fuß zur Schule gelaufen?

(あなたは学校まで歩いたの?)


 Ist er schon aufgestanden?

(彼はもう起きましたか?) 

否定文

  • 動詞・形容詞・名詞の否定には「nicht」
  • 「ein」の付く名詞、無冠詞の否定には「kein-」

基本的には、それぞれ否定する語の前に置く

詳しくはこちらで解説しています。


Ich habe kein Deutsch gelernt.

(私はドイツ語を勉強しませんでした)


Ich bin kein Lehrer geworden.

(私は教師になりませんでした)

例文問題

ここまでの解説を参考に、以下の文をドイツ語に訳してみましょう。

問1

彼らはチケットをなくしてしまいました

問2

私は10時30分の電車で出発しました

問3

あなた(敬称)は昨日、彼に会いましたか?

問4

彼女はその本を買いませんでした

解答

問1

Sie haben die Tickets verloren.

(彼らはチケットをなくしてしまいました)

問2

Ich bin mit dem Zug um 10:30 Uhr abgefahren.

(私は10時30分の電車で出発しました)

問3

Haben Sie ihn gestern getroffen?

(あなた(敬称)は昨日、彼に会いましたか?)

問4

Sie hat das Buch nicht gekauft

(彼女はその本を買いませんでした)

現在完了のポイント まとめ

  • 過去のことを会話で伝えるときは、過去形ではなく現在完了を使う(例外あり)
  • 現在完了は、一緒に使う動詞によって「haben」か「sein」を使い分ける
  • 文末に置く動詞は過去分詞にする
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