【ドイツ語「命令形」応用】「sein・bitte・mal・分離動詞・否定」と命令形を使うとき
命令形とsein動詞・副詞(bitte、mal、doch)・分離動詞と使うときはどのようにすれば良いのでしょう?
今回は命令形の応用編です。
命令形基本の使い方はこちら
「sein」と命令形
seinの命令形一覧
du(あなた) |
sei |
ihr(あなたたち) |
seid |
Sie(あなた・敬称) |
seien Sie |
例文で比較
- Sei leise!(静かにして!(duに対して))
- Seid leise!(静かにして!(ihrに対して))
- Seien Sie leise!(静かにしなさい!(Sieに対して))
使い方
seinの命令形+形容詞
- seinを命令形で使うときは、上記の表のように例外な変化をします。
- Sie(あなた・敬称)に対して使う時のみ、主語を付けます。
例文
Sei brav!(いい子にして!(duに対して))
Seid schneller!(もっと早くして!(ihrに対して))
Seid nicht so laut!(うるさくしないで!(ihrに対して))
「bitte」「mal」「doch」と命令形
bitte, mal, dochなどの副詞を、命令形と一緒に使うことがあります
- 「bitte」を入れると、「~してね!、~してください!」というニュアンス
- 「mal」も、bitte同様に「~してね!」というニュアンスになるが、bitteよりもカジュアル
- 「doch」を入れると、提案や強調になる
bitteやmalを入れると少し柔らかい表現になりますが、あくまでも命令形です。
【bitte, mal】例文で比較
duに対して「窓を開けて!」で比較
原形文:Mach das Fenster auf!(窓を開けて!)
⇩
命令文
- Mach bitte das Fenster auf!(窓を開けてちょうだい!)
- Mach mal das Fenster auf!(窓を開けてちょうだい!)
日本語訳は同じになりますが、malの方がカジュアルな表現です
Sieに対して「窓を開けて!」で比較
原形文:Machen Sie das Fenster auf!(窓を開けなさい!)
⇩
命令文:Machen Sie bitte das Fenster auf!(窓を開けてください!)
malは少しカジュアルな言い方で使われるので、Sie(敬称のあなた)を主語で使うときは、malよりもbitteを使う方が自然です。
【doch】例文
強い表情・感情で言った場合
Mach doch das Fenster auf!(窓を開けてよ!)
優しく丁寧に言った場合
Mach doch das Fenster auf!(窓を開けたら?)
日本語訳だと「窓を開けたら?」になりますが、あくまでも命令形です。
ニュアンス的には、「開けたらどう?」ではなく「開けたらいいんじゃない?」という少し上からの意見という感じです。
「doch+命令形」は言い方によってニュアンスが変わるので、使う時は注意が必要です。
「分離動詞」と命令形
分離動詞の「aufmachen (開ける)」を使って、「窓を開けて!」という命令形を作ってみます。
duに対して
Mach das Fenster auf!
ihrに対して
Macht das Fenster auf!
Sieに対して
Machen Sie das Fenster auf!
- 「aufmachen」の「machen」は、それぞれの主語によって命令形に変化させます。
「否定形」と命令形
そもそも、ドイツ語の否定には「nicht」と「kein」の2種類があり、使い分けが必要です。
nicht
- 基本的には、最後に置く。
- ただし、「場所・形容詞・分離動詞の前綴り」などがある場合は、これらの方が最後になる
kein
- 否定する名詞の前に置く
例文
Geh nicht!(行かないで!)
Geh nicht ins Kino!(映画館へ行かないで!)
Mach das nicht!(やらないで!)
Mach die Tür nicht zu!(ドアを閉めないで!)
Komm nicht so spät nach Hause!
(あまり遅く帰らないで!)
Trink heute Abend keinen Alkohol!
(今夜はお酒飲まないで!)