【ドイツ語「助動詞」】wollen・möchtenの「~したい・欲しい」使い分けは?使い方解説

ドイツ語 助動詞の使い方 wollen, möchten 文法基礎 独検5・4級レベル

ドイツ語にも英語のように、助動詞があります。

テキストなどでは「話法の助動詞」と呼ばれるものです。

今回は話法の助動詞のwollen」、そして同じように「~したい・欲しい」の意味がある接続法第2式のmöchten」を比較して解説します。

wollen」「möchtenとは?

wollenとは

【主語の意思】「~したい・欲しい」「~するつもり」という意味
  • 「~したい・欲しい」以外にも「~するつもりです」という意味もある
  • 疑問文にすれば「~しない?」と誘いかけにも使える(後半で詳しく解説しています)

例文:Ich will einen Film sehen.

(私は映画を観たい)

möchtenとは

【願望】「~したい・欲しい」という意味
  • 「~したいです」丁寧な言い方

例文:Ich möchte einen Film sehen.

(私は映画を観たいです)

 

ネイティブ表現の「~したい・欲しい」

ドイツ語の「~したい・欲しい」の言い方は、他にもあります。

 

「wollen」と「möchten」の使い分け・違い

「wollen」は主語の意思、「möchten」は願望。

例えば、「コーヒーを飲みたい」を伝えるとします。

 

  • wollen」は「意思」なので、「私は飲むぞ」という一方的な要求といった感じになります。そのため、家族・友人など親しい間柄や、子どもたちが使うような表現です。
  • möchten」は願望なので、「飲みたいな」と相手に願いを伝えるようなニュアンスになります。そのため、丁寧な言い方になり、初対面の人・ビジネスでも使えます。

 

Roman
とはいえ…

母語話者は「意思の強さ」や「願望」はあまり意識して使い分けていないので、もっとシンプルにwollenはカジュアルな表現」「möchtenは丁寧な表現」という理解でも十分です。

 

語順

wollenもmöchtenも語順は同じです。

主語など+ wollen・möchten(主語により変化)+…(文末に)動詞の原形

例:Ich will nach Deutschland gehen.

(私はドイツへ行きたい)

  • 「will」は、助動詞「wollen」が変化したものです。
  • 「wollen」は主語によって変化していますが、動詞の「gehen/行く」は原形のまま文末に置かれています。ドイツ語の動詞原形は、語尾が必ず「-en」で終わります。
     

「物(名詞)を欲しい」と伝える場合

「物(名詞)を欲しい」と伝えるときは、必ず4格とセットで使います。

主語など+ wollen・möchten(主語により変化)+ 名詞や代名詞の4格 + …(文末に)動詞の原形

例:Ich will einen PC.

(私はパソコンがほしいです)

  • 例文では、「einen PC(パソコンを)」が4格です。
     

 

人称変化一覧

ドイツ語の動詞は、主語によって形を変えて使うのが特徴です。(これを人称変化、または活用という)

今回の「助動詞」もすべて形を変えて使います。

 

wollenの人称変化一覧表

Ich

will

1人称

あなた

Du

willst

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

will

3人称

私たち

Wir

wollen

1人称複数

あなたたち

Ihr

wollt

2人称複数

彼・彼女ら

Sie

wollen

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

wollen

2人称の敬称

 

möchtenの人称変化一覧表

Ich

möchte

1人称

あなた

Du

möchtest

2人称

彼・彼女

Er ・Sie

möchte

3人称

私たち

Wir

möchten

1人称複数

あなたたち

Ihr

möchtet

2人称複数

彼ら・彼女ら

Sie

möchten

3人称複数

あなた(敬称)

あなたたち(敬称)

Sie

möchten

2人称の敬称

 

例文で感覚を掴もう!

wollenやmöchtenの使い分けや語順を、例文でみてみましょう

肯定文

Ich will ein Wasser. 

(お水が欲しい)


Ich möchte gern ein Wasser bitte… 

(お水が欲しいのですが)

クロネコさん
「gern」や「bitte」を付けると、さらに柔らかくお願いするニュアンスになり、「欲しいです」→「欲しいのですが」となります。


Er will sich mit ihr treffen.

(彼は彼女と会うつもりだ)

クロネコさん
willには「~するつもり」という意味もあります

 

疑問文

助動詞を先頭に「助動詞+主語(文末に)動詞の原形の順に置く

Willst du nach Deutschland gehen?

(あなたはドイツへ行きたいの?)


Was möchten Sie?

(あなた(敬称)は、なにが欲しいですか?)

  • 「was」は「何」という意味の疑問詞です。

疑問詞の解説はこちら:【「疑問詞」】格変化しない疑問詞まとめ。前置詞との融合系とは?

 

否定文

  • 動詞・形容詞・名詞の否定には「nicht」
  • ein」の付く名詞、無冠詞の否定には「kein-」

基本的には、それぞれ否定する語の前に置く

ドイツ語の否定には「nicht」と「kein」の2種類があり、使い分けが必要です。


Er will nicht lernen.

(彼は勉強をしたくない)


Ich möchte aber kein Bier.

(私は、ビールはいらないのですが、、)

クロネコさん
「aber」を入れると否定を柔らかく伝えることができ、「いらないです」よりもさらに丁寧な「いらないのですが」というニュアンスになります。

möchtenは丁寧な言い方なので、否定文も柔らかく伝えるために「aber」を入れることがよくあります。wollenは「aber」を入れると意思を強調するニュアンスになります。


Wir wollen kein Frühstück essen.

(私たちは朝ごはんを食べないつもりです)

 

「~しない?しませんか?」誘いかける文の作り方

wollenなどを疑問文にすると「~しない?」「~しませんか?」という誘いかけにもできます。 

 

wollenの誘いかけ

wollenを誘いかけとして使うときは、主語は「wir(私たち)」が自然。

例文:Wollen wir zusammen essen gehen?

(一緒に食事しない?)

クロネコさん
上記の例文は、「Willst du mit mir zusammen essen gehen?」でも文法的には間違っていません。

(「私たち」と言うか、「あなたと私」と言うかの違い)

しかし、わざわざ「du mit mir/あなたと私」とは言わず「wir/私たち」を使った方が自然です。

 

丁寧な誘いかけ

丁寧に「~しましょうか」「~しませんか?」と誘いかけをするときは「möchten」ではなく、「動詞+wir」もしくは、「sollen」と一緒に「zusammen」を使った方が自然。

例文①:一緒に食事をしませんか?

  • Gehen wir zusammen essen?
  • Sollen wir zusammen essen gehen?

 

例文②:後で打合せをしませんか?

  • Besprechen wir das später zusammen?
  • Sollen wir das später zusammen besprechen?

 

Roman
「Möchten wir(私たち)」とすれば丁寧な誘いかけに使えそうですが、「Möchten wir zusammen essen gehen?」という文だと「食事をしませんか?」というよりも、「私たちは食事をしたいですか?」という文になってしまいます。

「Möchten」を誘いかけで使うとしたら、主語を「Sie mit mir(あなたと私)」に変えて、デートなどのプライベートの1対1の丁寧な誘いかけで使えます。

例:Möchten Sie mit mir zusammen essen gehen?(一緒に食事をしませんか?)

 

例文問題

ここまでの解説を参考に、以下の文をドイツ語に訳してみましょう。

問1

彼は買い物をしたい

 

問2

彼らは明日行くつもりです

 

問3

あなた(敬称)は、ドイツへ行きたいですか?

 

問4

一緒に映画へ行かない?

 

解答

問1

Er will einkaufen.

(彼は買い物をしたい)

 

問2

Sie wollen morgen gehen.

(彼らは明日行くつもりです)

 

問3

Möchten Sie nach Deutschland gehen?

(あなた(敬称)は、ドイツへ行きたいですか?)

 

問4

Wollen wir zusammen ins Kino gehen?

(一緒に映画へ行かない?)