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ドイツ語「したい・欲しい」の言い方まとめ。【助動詞と接続法第2式の使い方】

ドイツ語 助動詞と接続法第2式「したい・欲しい」

ドイツ語で「~したい」「~が欲しい」の言い方は色々あり、丁寧な言い方や、名詞・動詞を一緒に使うなどによって4つの言い方を使い分けます。

今回は「~したい」「~が欲しい」の言い方をまとめて比較しました。文法解説を詳しくみてみましょう

目次

【比較一覧表】「~したい・欲しい」4つの言い方

「~したい」「~が欲しい」の言い方は4つあります。

まずは一覧表で、違いを簡単に比較してみましょう。

wollen

  • 友達や家族など、親しい関係の人に使う「欲しい」「したい」のカジュアルな言い方
  • 動詞・名詞と使える
  • 助動詞
 

möchten

  • 丁寧な「欲しいです」「したいです」の言い方
  • 動詞・名詞と使える
  • 接続法第2式
 

hätte gern

  • 丁寧な「欲しいのですが」の言い方
  • 名詞と使う
  • 接続法第2式
 

würde gern

  • 丁寧な「したいのですが」の言い方
  • 動詞と使う
  • 接続法第2式
Roman

助動詞のwollen, möchtenは、どちらかというと教科書表現です。
名詞・動詞の両方に使えて、使い分けを考えなくていいので初めのうちは使いやすいですね。

一方、接続法第2式の「hätte gern, würde gern」は実際の会話でよく使われる、言わばネイティブ表現です。

慣れてきたら丁寧な言い方は「möchten」ではなく、「hätte gern, würde gern」に切り替えていけるといいですね。

wollenとmöchtenの違い

「wollen」は主語の意思、「möchten」は願望

例えば、「コーヒーを飲みたい」を伝えるとします。

  • 「wollen」は「意思」なので、「私は飲むぞ」という一方的な要求といった感じになります。そのため、家族・友人など親しい間柄や、子どもたちが使うような表現です。
  • 「möchten」は「願望」なので、「飲みたいな」と相手に願いを伝えるようなニュアンスになります。そのため、丁寧な言い方になり、初対面の人・ビジネスでも使えます。さらにニュアンスを柔らかくするためにgernを付けることもあります。

例文で比較

  1. Ich will ein Eis essen.(アイスクリームを食べたい)
  2. Ich möchte (gern) ein Eis essen (アイスクリームを食べたいです)
Roman

とはいえ…
母語話者は「意思の強さ」や「願望」はあまり意識して使い分けていないので、もっとシンプルに「wollenはカジュアルな表現」「möchtenは丁寧な表現」という理解でも十分です。

補足

wollenには「~したい」という意味以外にも、「~するつもり」という意味もあります。

詳しい解説はこちら

hätte gern, würde gern の違い

使い分け

Roman

「wollen, möchten」は動詞・名詞と一緒に使えて柔軟ですが、
「hätte gern, würde gern」は動詞・名詞を以下のようにそれぞれ使い分けなければなりません。

  • hätte gern → 「~が欲しいのですが」名詞と一緒に使う
  • würde gern → 「~をしたいのですが」動詞と一緒に使う

例文で比較

  1. Ich hätte gern ein Eis.(アイスが欲しいのですが)
  2. Ich würde gern ein Eis essen.(アイスを食べたいのですが)

詳しい使い方解説はこちら

丁寧な言い方と、願望を表す

hätte gern, würde gern は「~したいのですが」という丁寧な表現以外にも、「~したいなぁ」という願望を表すこともできます。
(これは「hätte gern, würde gern」が文法用語で、接続法第2式というものを使っているからです)

接続法第2式には様々な使い方・意味がありますが、今回の「hätte gern, würde gern」においては、以下の使い方ができると理解するのがおすすめです。

  1. 丁寧な言い方にする 例:したいのですが、欲しいのですが
  2. 願望・願いを伝える 例:~したいなぁ。~欲しいなぁ。

例文をみてみましょう。

例1

Ich würde gern ins Café gehen.

上記の例文には、2つの意味があります。

  • カフェへ行きたいのですが(丁寧な言い方)
  • カフェへ行きたいなぁ(願望・願いを伝える)

例2

Ich hätte gern die Schuhe.

上記の例文には、2つの意味があります。

  • この靴を頂きたい・欲しいのですが…(丁寧な言い方)
  • あの靴ほしいなぁ(願望・願いを伝える)
Roman

同じ文で丁寧な表現も願望も伝えられるので、相手が「丁寧な表現」で使っているのか「願望」で使っているのかは、相手の言い方・表情、場面・前後の文脈から判断します。

音声付き解説

否定文はgern→lieber / am liebsten

「hätte gern, würde gern」を否定文で使う時は、gernをlieber、またはam liebstenに変えると自然です。

Roman

「hätte gern, würde gern」は丁寧な言い方で使われるため、否定文のときには「やんわり断る」というニュアンスにされることが多いです。

使い分け
  1. 「lieber」に変えると「どちらかというと」のようなニュアンスが加わり、否定文を柔らかく相手に伝えることができます。
  2. 「am liebsten」を使うと「可能であれば」のニュアンスになり、強くても丁寧に「したくない」ことを表せます。

lieber, am liebstenは副詞の比較級・最上級です。

例文

Ich würde lieber keinen Kaffee trinken.

(私はコーヒーを飲みたくないのですが)


Er hätte lieber kein scharfes Gericht.

(彼は辛い料理が欲しくないのです)


Sie würde morgen am liebsten keinen Test schreiben.

(彼女は可能であれば明日テストを受けたくない)

例文で感覚を掴みましょう!

「したい・欲しい」の言い方の違いを例文で比較してみましょう

Ich will die Speisekarte.

(メニューが欲しいよ)


Ich möchte (gern) die Speisekarte.

(メニューが欲しいです)

Roman

gernを付けると、さらに丁寧になります


Ich hätte gern die Speisekarte.

(メニューを頂きたいのですが)


Ich würde gern mit Kreditkarte bezahlen.

(クレジットカードで支払いたいのですが)


In dieses Geschäft würde ich lieber nicht gehen..

(あの店へは行きたくないのですが…)

「願望・願い」を伝える例文

Ich hätte gern einen Audi..

(アウディの車が欲しいなぁ)


Heute würde ich am liebsten nicht arbeiten gehen..

(可能であれば今日働きたくないなぁ)

例文問題

ここまでの解説を参考に、以下の文をドイツ語に訳してみましょう

問1

彼は日本の大学で勉強したいの?

問2

映画館へ行きたいです

※möchtenで

問3

食事の後、コーヒーが欲しいのですが

※hätte gernで

問4

私はコーヒーを飲みたくないのですが

※würde gernの否定文で

問5

休みが欲しいなぁ

解答

問1

Will er in Japan studieren?

(彼は日本の大学で勉強したいの?)

問2

Ich möchte ins Kino gehen.

(映画館へ行きたいです)

問3

Nach dem Essen hätte ich gern einen Kaffee.

(食事の後、コーヒーが欲しいのですが)

「いつ」を文の先頭に置くと自然な語順です。

問4

Ich würde lieber keinen Kaffee trinken.

(私はコーヒーを飲みたくないのですが)

問5

Ich hätte gern Urlaub

休みが欲しいなぁ

Roman

上記は社会人の休暇の言い方です。学生の休暇は以下のように言います
Ich hätte gern Ferien.

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