【ドイツ語「副文」と「助動詞/現在完了/分離動詞」】従属の接続詞との使い方は?作り方は?【応用編】
「従属の接続詞」を使って、「副文」を作ることができます。
ではこの副文に、「助動詞・現在完了・分離動詞」があるときはどうなるのか?を詳しくみてみましょう。
基本の使い方はこちら
「従属の接続詞」一覧表
dass |
こと |
weil |
だから |
obwohl |
にもかかわらず |
ob | かどうか |
damit |
するために |
wenn |
~するとき、もし |
bevor |
する前に |
nachdem |
した後で |
während |
している間 |
als | した時、職業の説明 |
以上が主な従属の接続詞です。
これらを使って、副文を作ります。
助動詞と副文
副文は動詞の位置が重要です。動詞の位置に注目して解説を読んでください。
副文の場合、肯定文・否定文の際にポジション2に置く動詞(2番目に置く動詞)を文末に置きます。
「weil/だから」従属の接続詞と、助動詞を使って「私はドイツへ行きたいので、ドイツ語を勉強してます」という文(副文)を作ってみます。
①まずは主文
「ドイツ語を勉強してます」
↓
Ich lerne Deutsch.
- 通常通り、動詞は2番目に置きます。
②次に副文
「私はドイツへ行きたいので」
↓
Weil ich nach Deutschland gehen will.
- 「だから」という意味の従属の接続詞「weil」と、助動詞「wollen」を使います
- 副文では動詞が最後に置かれます
- 助動詞の場合には、文末に「動詞の原形+助動詞(人称変化)」の順に置きます
③主文と副文を合体させます
Ich lerne Deutsch, weil ich nach Deutschland gehen will.
- 主文と副文は、コンマで区切ります。
分離動詞と副文
「weil/だから」の従属の接続詞と分離動詞を使って、「明日は5時に起きるので、今日は早く寝ます」という文(副文)を作ってみます。
①まずは主文
「今日は早く寝ます」
↓
Ich schlafe heute früh
- 通常通り、動詞は2番目に置きます。
②次に副文
「明日は5時に起きるので」
↓
weil ich morgen um 5 Uhr aufstehe.
- 「だから」という意味の従属の接続詞「weil」を使います。
- 副文では動詞が最後に置かれます。
- 分離動詞の場合には、文末に「人称変化はして分離はさせず」に置きます。
③主文と副文を合体させます
Ich schlafe heute früh, weil ich morgen um 5 Uhr aufstehe.
明日は5時に起きるので、今日は早く寝ます
- 主文と副文は、コンマで区切ります。
現在完了と副文
副文は動詞の位置が重要です。動詞の位置に注目して解説を読んでください。
副文の場合、肯定文・否定文の際にポジション2に置く動詞(2番目に置く動詞)を文末に置きます。
「weil/だから」従属の接続詞と、現在完了を使って「昨日は一日勉強したので、今日は勉強しません」という文(副文)を作ってみます。
①まずは主文
「今日は勉強しません」
↓
Heute lerne ich nicht
- 通常通り、動詞は2番目に置きます。
②次に副文
昨日は一日勉強したので
↓
weil ich gestern den ganzen Tag gelernt habe.
- 「だから」という意味の従属の接続詞「weil」を使います。
- 副文では動詞が最後に置かれます。
- 現在完了の場合には、文末に「過去分詞⇨人称変化させたhaben/sein」の順に置きます。
③主文と副文を合体させます
Heute lerne ich nicht, weil ich gestern den ganzen Tag gelernt habe.
昨日は一日勉強したので、今日は勉強しません
- 主文と副文は、コンマで区切ります。
分離動詞の現在完了と副文
副文の場合、肯定文・否定文の際にポジション2に置く動詞(2番目に置く動詞)を文末に置きます。
「weil/だから」従属の接続詞と、分離動詞の現在完了を使って「彼は10時に起きたので、学校に遅刻しました」という文(副文)を作ってみます。
①まずは主文
「学校に遅刻しました」
↓
Er ist zu spät in die Schule gekommen.
- 通常通り、動詞は2番目に置いて現在完了の文を作ります。
②次に副文
「彼は10時に起きたので」
↓
Weil er erst um 10 Uhr aufgestanden ist.
- 「だから」という意味の従属の接続詞「weil」を使います。
- 副文では動詞が最後に置かれます。
- 文末に「分離動詞の過去分詞(分離させない)と、人称変化させたhaben/sein」の順に置きます。
③主文と副文を合体させます
Er ist zu spät in die Schule gekommen, weil er erst um 10 Uhr aufgestanden ist.
彼は10時に起きたので、学校に遅刻しました
- 主文と副文は、コンマで区切ります。
過去形と副文
過去形はいつ使う?
seinの過去形と副文
「weil/だから」従属の接続詞と、seinの過去形を使って、「私は疲れていたので、たくさん寝ました。」という文(副文)を作ってみます。
①まずは主文
たくさん寝ました
↓
Ich habe viel geschlafen
- この文に従属の接続詞はないので、「~しました」と通常通りに現在完了で文を作ります。
②次に副文
私は疲れていたので
↓
weil ich müde war.
- 「だから」という意味の従属の接続詞「weil」と、seinの過去形「war」を使います。
- 副文では動詞が最後に置かれるので、seinの過去形「war」が文末になります。
③主文と副文を合体させます。
Ich habe viel geschlafen,weil ich müde war.
私は疲れていたので、たくさん寝ました
- 主文と副文は、コンマで区切ります。
助動詞の過去形と副文
副文の場合、肯定文・否定文の際にポジション2に置く動詞(2番目に置く動詞)を文末に置きます。
「weil/だから」の従属の接続詞と、助動詞の過去形を使って、「映画が見たかったので、彼を誘いました」という文(副文)を作ってみます。
①まずは主文
「彼を誘いました」
↓
Ich habe ihn eingeladen.
- この文に従属の接続詞は使わないので、通常通りに現在完了の文を作ります。
②次に副文
「映画が見たかったので」
↓
weil ich einen Film sehen wollte.
- 「だから」という意味の従属の接続詞「weil」と、助動詞「wollenの過去形」を使います。
- 副文では動詞が最後に置かれます。
- 助動詞過去形の場合には、文末に「動詞の原形+助動詞の過去形」の順に置きます。
③主文と副文を合体させます
Ich habe ihn eingeladen, weil ich einen Film sehen wollte.
映画が見たかったので、彼を誘いました
- 主文と副文は、コンマで区切ります。
副文が先行するときは、語順に注意
副文を、文の先頭に持ってくることもできます。
その時は、語順に注意が必要です。
例文で比較
Ich lerne Deutsch, weil ich nach Deutschland gehen will.
Weil ich nach Deutschland gehen will, lerne ich Deutsch.
- weil(青文字)が従属の接続詞
- 赤文字が動詞
副文は、文の位置が変わっても動詞は必ず最後に置かれています。
(この例文では「gehen will」のこと)
問題は主文の動詞の位置です。
副文が先行すると、主文の動詞の位置も変わります。
Ich lerne Deutsch, weil ich nach Deutschland gehen will.
Weil ich nach Deutschland gehen will, lerne ich Deutsch.
「Ich lerne」→「lerne ich」となっています。
副文を先頭に置く場合、主文の動詞は副文の直後に置かれます。
これはなぜでしょうか?
「動詞を2番目に置く」ルールがあるから。
ドイツ語の語順の規則として、「動詞を2番目に置く」というものがあります。
副文を先頭に置いた場合、「Weil ich nach Deutschland gehen,」のかたまりを1番目と数え、
コンマ以降の2番目の位置に動詞の「lerne」を置いているからです。
これにより、「動詞を2番目に置く」という規則が成立しています。
例文問題
ここまでの解説を参考に、以下の文をドイツ語にしてみましょう 。主文・副文どちらが先行でもok
問1
電車が出発する前に、私は水を買いたい。
問2
私たちは明日、美術館に行けないので、映画館へ行く。
問3
朝ごはんを食べていたとき、彼女が来た。
解答
問1
主文が先行:Ich will mir ein Wasser kaufen, bevor der Zug abfährt.
副文が先行:Bevor der Zug abfährt, will ich mir ein Wasser kaufen.
(電車が出発する前に、私は水を買いたい)
問2
主文が先行:Wir gehen morgen ins Kino, weil wir nicht ins Kunstmuseum gehen können.
副文が先行:Weil wir morgen nicht ins Kunstmuseum gehen können, gehen wir ins Kino.
(私たちは明日、美術館に行けないので、映画館へ行く)
問3
主文が先行:Sie ist gekommen, als ich gefrühstückt habe.
副文が先行:Als ich gefrühstück habe, ist sie gekommen.
(朝ごはんを食べていたとき、彼女が来た)