【ドイツ語「語順」】動詞・目的語・主語の位置はどこにすればいい?【基本の文の作り方】
ドイツ語で文を作るとき、主語・動詞などはどんな順番で並べるのでしょう?
語順、基本の文の作り方を学んでいきましょう。
語順の応用編解説はこちら
肯定文の語順
動詞を2番目に置くルール
例文をみてみましょう。
Er lernt heute Deutsch (彼は今日ドイツ語を勉強する)
Heute lernt er Deutsch (今日、彼はドイツ語を勉強する)
Deutsch lernt er heute (ドイツ語を彼は今日勉強する)
例文の内容はどれも同じですが、「lernen/勉強する」という動詞が人称変化して必ず2番目にお置かれています。(2番目のことを、「ポジション2」という言い方もします。)
ドイツ語の動詞人称変化については【ドイツ語 人称変化】人称変化・動詞の活用とは?動詞が変化する?【文法基礎】をご覧ください。
主語の位置
動詞は2番目のポジションに置くと決まっていますが、主語の位置は決まっていません。
しかし、主語は動詞の前か後ろなど、近くに置くのが自然です。
つまり以下の例文だと、主語と動詞が離れているので少し不自然になります。
不自然な例:Heute lernt Deutsch er.
以下の例文のように、主語は動詞の近くに置くと自然です。
自然な例①:Heute lernt er Deutsch.
自然な例②:Er lernt heute Deutsch.
強調したい語句があるときは、先頭に置く
例文をみてみましょう。
「明日、彼はドイツへ行く」という文で、
「ドイツへ/nach deutschland」を強調して伝えたいとき。
Nach Deutschland geht er morgen.
(ドイツへ彼は明日行きます)
日本語訳だと少し分かりづらいですが、先頭に置いた「ドイツへ」が強調して伝わります。
このように、強調したい語句があるときは、その語句を先頭に置き、動詞はルール通り必ず2番目に置きます。
問題!この文の動詞はどこ?
Nach dem Essen trinke ich ein Wasser.(食後、私は水を飲む)
「2番目に動詞を置く」のルールから見ると、2番目にあるのは「dem」のような気がします。
しかし、「Nach dem Essen(食後)」を1セットと見抜くのがポイントです。
(「trinke/飲む」が動詞です)
問題!この文の主語はだれ?
Meiner Schwester schreibe ich eine E-Mail.
一見すると、「Meiner Schwester」が主語のような気がします。
しかし、2番目の動詞は「schreibe」で「e」終わりです。つまり、ich(私)の動詞です。
また、「Meiner」は「私の〇〇に」を表す所有冠詞というものです。
よって、「Meiner Schwester(私の姉に)」は先頭に置かれているだけで主語ではありません。
このようにドイツ語の場合、動詞が2番目にあれば、先頭は主語でなくてもいいのです。
語順の応用解説
疑問文の語順
動詞を先頭に「動詞+主語」の順に置く
例:Lernt er heute Deutsch?
(彼は今日ドイツ語を勉強しますか?)
疑問詞がある時は、「疑問詞+動詞+主語」の順に置く
例:Was lernt er heute?
(彼は今日、何を勉強しますか?)
疑問詞は「格変化」するものと、しないものがあります
否定文はこちらで解説しています
目的語があるときの語順
目的語がある「~に~をする」という文では、
「~に(3格)」「~を(4格)」が、それぞれ名詞なのか、代名詞なのかで語順は変わります。
このパターンは3つあります。
①3格も4格も、代名詞のとき
3格も4格も代名詞のとき ⇨ 4格・3格の順(~を~に)
例:Ich gebe es ihm(私はそれを彼にあげる)
- 「ihm/彼に」が3格(~に)
- 「es/それを」が4格(~を)
- 共に代名詞です。
したがって、4格(es/それを)3格(ihm/彼に)の順になる。
②3格も4格も名詞のとき
3格も4格も名詞のとき ⇨ 3格・4格の順(~に~を)
例:Ich gebe dem Freund das Buch.(私は友達に本をあげる)
- 「dem Freund/友達に」が3格(~に)
- 「das Buch/本を」 が4格(~を)
- 共に名詞です。
したがって、3格(dem Freund/友達に)4格(das Buch/本を)の順になる。
③名詞と代名詞が混在しているとき
名詞と代名詞が混在しているとき ⇨ 代名詞・名詞の順
例1:Ich gebe ihm das Buch.(私は彼に本をあげる)
- 「ihm/彼に」が代名詞
- 「das Buch/本を」 が名詞
- 名詞と代名詞が混在しています。
したがって、代名詞が先で「ihm/彼に」「das Buch/本を」の順になる。
例2:Ich gebe es dem Freund.(私はそれを友達にあげる)
- 「es/それを」 が代名詞
- 「dem Freund/友達に」が名詞
- 名詞と代名詞が混在しています。
したがって、代名詞が先で「es/それを」 「dem Freund/友達に」の順になる。